オレンジ・ミカンの皮=体を温める生薬「陳皮」?!

南国や欧米などと比べると果物を食べる習慣があまりないと言われる日本でも、メジャーな果物ベスト5に入りそうな存在「ミカン」。特に酸味が少なく、手で剥いてパクパクと食べられる温州蜜柑(冬ミカン)は小さいお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで皆の人気者と言える存在ではないでしょうか。

子供の頃、冬休み中はゴミの袋の中のみかんの皮比率が非常に高かった覚えがあるのですが(笑)、この捨てていたミカンの皮が低コストでなかなか優秀な冷えとり素材のようなのです。今時期ミカンかよって話ですが、オレンジの皮でも代用できるのでとりあえずメモ。
 

陳皮(チンピ)とオレンジピールの違い

陳皮の定義として日本薬局方では温州蜜柑又はマンダリンオレンジの成熟した果皮とされています。生薬「陳皮」として利用・販売されているものは数ヶ月〜年単位で乾燥・熟成されています。乾燥の浅いものは橘皮(キツヒ)ビターオレンジ(ダイダイ)やナツミカンの未熟な果実を乾燥させたものは枳実(キジツ)など種類や完熟度合いによって同じ「柑橘類の皮」でも区別されてそうです。

漢方で陳皮は健胃・鎮静・鎮嘔・去痰作用が期待出来ると考えられており、主に芳香性健胃、鎮咳薬として利用されています。そのほか感冒(風邪薬など)や痰が絡む咳、魚類による中毒などにも利用されることがあります。橘皮なども得意とする点に多少異なりはあるようですが、概ね同じような目的で利用されているようです。

温州蜜柑と言えば冬ミカンとも呼ばれる、日本の冬・こたつの上の定番果物。ワックスや農薬を落とすため洗ったあと水に数時間付ける・細かく切って一週間くらい天日干しにするという工程で、普段捨ててしまうミカンの皮を再利用して作ることが出来ます。手作り陳皮と言われますが、厳密には橘皮になるのかな?
本式に作るのはなかなか大変ですが、身近にあるもの・しかも普段捨ててしまう部分で作れるというのは嬉しいポイントですよね。エコ度も高くて地球に優しいですし、お財布にも優しいですね。

では製菓原料・ハーブとして利用されるオレンジピールはというと…
名前の通りさほど細かい定義はなく、オレンジなら何でもOKという感じのようです。基本的にはビターオレンジの皮とする書籍・WEBサイト様もあるのですが、ネットショップなどで学名を見るとスイートオレンジ系の皮も結構使われています。

オレンジピール/ミカンの皮に期待できる働き

陳皮などスイートオレンジ系に特化されたものとオレンジピールの定義には違いがありますが、どちらも有用な働きを持つと考えられる主な成分は共通していますので、“期待できる働き”としてまとめてご紹介させていただきたいと思います。
【胃腸の働きをサポート】
オレンジピールにせよ陳皮・橘皮にせよ、期待できる健康効果としてよく登場するのは「胃腸の調子を整える」というものです。胃を丈夫にしたり胃もたれを防ぐ・食欲を増進する、腸の働きを正常に整える(整腸作用)などの働きがあると考えられており、胃腸の不調全般に取り入れられています。精神面へのリラックス効果と合わせてストレスによる胃痛など神経性のトラブル緩和にも有効と考えられていますし、便秘・軽い下痢の改善にも良いそうです。

【ストレス対策や安眠サポート】
オレンジ・ミカン系には芳香成分(精油成分)のリモネンが多く含まれています。薬効としては記されることはほとんどありませんが、アロマテラピーではオレンジの果皮から抽出された「オレンジスイート」の精油がリラックス用として利用されていることなどから、果皮あるいは乾燥果皮(陳皮・オレンジピールなど)でもある程度香りによる働きは期待出来ると考えられています。

リモネンが体内に入るとリラックス状態を示すα派が出ることが報告されていることもあり、リラックスすることにより気持ちを落ち着けたり、精神的な緊張から起こる不眠の解消に役立つと考えられています。不安や緊張、神経疲労、気持ちの落ち込みなどストレスによる様々な精神的・肉体的不調の緩和が期待できます。またリラックスタイムだけではなく、その爽やかな香りから仕事や勉強中のリフレッシュ用としても利用されています。

【血行など“巡り”を整える】
オレンジ・ミカンの果皮にはフラボノイドなど抗酸化作用が期待できる成分が含まれています。またオレンジ色の外皮と身の間の白い繊維質(アルベド)にはビタミンPと言われるヘスペリジンやケルセチンが豊富に含まれていることから、抗酸化作用による血液サラサラ効果や血管拡張作用などがあると考えられ、血液循環改善への働きかけが期待出来ます。そのため冷え性や血行不良による肩こり・腰痛、体を温めることから風邪予防・初期症状ケアなどに幅広く役立つと考えられています。

香りによるリラックス効果も副交感神経の活発化に役立ちます。ストレス・緊張などによって自律神経のうち交感神経ばかりが働いている状態を完全することで、自律神経を整えることにも繋がりますから、自律神経のバランスが乱れているために血液循環や体温調整機能が低下している状態の緩和にも効果が期待できそうです。  

入浴剤にしても体を温める

「陳皮」を自作する場合は天日干しという工程が必要ですが、入浴剤として利用する場合は皮を洗った後に細かく切り、布袋に入れるだけでOK。ミカン果実をそのまま輪切りにして浮かべるという方法もありますので、頂き物が被って余ってしまった時や美味しくない“ハズレ”を買ってしまったときなどに利用しても良いと思います。
個人的には贅沢にそのままミカンを浮かべたほうが、フレッシュな香りがして好きです(笑)

ミカン風呂(ミカンの皮風呂)に期待できる働きとしては、まず香りの働きによるリフレッシュ&リラックス効果。また入浴効果と相乗しての血行促進・保温効果によって冷え性の改善やリウマチ、神経痛の緩和にも有効とされています。湯冷めをしやすい方にもオススメです。飲んでも食べても冷え改善に役立つなんて、ミカンの皮、結構優秀な子♪
そのほかに風邪予防や新陳代謝促進、便秘改善、美白などに役立つとする説もあります。
※ただし敏感肌の方や小さいお子さんは肌に刺激を与える可能性があるので肌への使用には注意が必要です。妊娠中の方もあまりたくさんは摂取・利用しない方が良いでしょう。
 
余談ですが…
ミカンの皮を枕元に置いておくと安眠しやすいという民間療法もあるようです。またオレンジやレモンなどの柑橘系の香りは猫が嫌うことでも知られており、ペットに入って欲しくない仕事場の入口などに置く方もいるそうです。がしかし、うちの猫はミカンが大好き。皮でも食べようとしますので置いておけません(苦笑)
 
| 2016年04月30日 | ホットドリンク | trackbacks(0) |

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