便秘予防や美肌だけじゃなく、冷えにもサツマイモは良い?

便秘にむくみにダイエット美肌にと、何だか色んなものに良いと言われるさつまいも。体を冷やさない食べ物で検索しても結構な割合で出てくるような気がするんですが……好物でもあるので人並み以上には食べているものの「冷えに良いの?」と疑問に思う存在だったりします←失礼w なのでさつまいもの栄養価とか、なんで冷え気味の人におすすめの食材にリストアップされているのかを見直してみようと思います。

 

サツマイモについて紹介

甘くて美味しいさつまいも。秋の風物詩としても代表的な一つですし、煮物から大学芋・スイートポテトなどのお菓子類まで幅広く使える食材でもあります。クセのない味と柔らかくなること・栄養豊富なことから離乳食としてもよく使われている気がします。擦り下ろしたリンゴと潰したさつまいもって離乳食とか、ひどくお腹を壊したときとかに使われすよね?

 

そんなさつまいもですが、植物としてはヒルガオ科サツマイモ属に分類されており、学名はIpomoea batatasちなみに一般的には同じく“イモ”と表現されますが、同じイモ類でも植物分類上はジャガイモはナス科・里芋はサトイモ科・山芋はヤマノイモ科と、各々が別科となるため近縁種というわけではありません。またさつまいもは塊根と呼ばれる肥大化した根を食用としていますが、里芋は茎の地下部分が肥大化したもの(球茎)なので、芋と呼んで食べている部位も別物。ジャガイモの場合はさつまいもと同じく茎部分が肥大化したものですが、薄皮で包まれていないことからこちらは塊茎と呼んで区分されているのだそうです。

 

日本でスイートポテトと言うとさつまいもを潰して砂糖やバターなどと混ぜて焼いた洋菓子のことですが、英語での「sweet potato」はさつまいもそのものを指す言葉として使われています。余談ですがお菓子のスイートポテトは洋菓子とはされていますが、明治頃に日本で発案された日本発祥のお菓子なんですよ。

 

元々ヨーロッパでさつまいもはpatateと呼ばれていたそうですが、ジャガイモ=potatoが普及しポピュラーな食材となったことで呼ばれ方が変わったとも言われています。パンダとレッサーパンダ的な感じでしょうか(笑)またアメリカなどでは里芋の仲間であるヤム芋と混同されて「Yam」と呼ばれることもあるそう。このアメリカで主に作られているサツマイモは水っぽく、日本人が食べるとカルチャーショックを受けることも多いと言われています。私は食べたことがないのですが^^;

【さつまいも小話】

秋の風物詩と言われるくらい定着していて、焼き芋屋産の呼声はどことなく郷愁感があります。おばあちゃん直伝レシピにも登場しますし、呼び名もさつまいも=薩摩の芋=鹿児島あたりが原産っぽいイメージがあったり。鹿児島県にある徳光神社さん(別名からいも神社)には「さつまいも発祥の地」とする碑もあるそうですが、大元の原産地は中南米・ペルー熱帯地方あたりと考えられています。食用の歴史は非常に古く、紀元前3000年頃にはメキシコ辺りで栽培も行われていたと推測されています。

 

世界的にさつまいもが知られるようになったのはコロンブスが新大陸に到達し、その地の食材として持ち帰って以降だと言われています。彼の母国スペインを皮切りに行き来があった国々に伝播し、その甘さから広く受け入れられていったと言われています。フィリピンを経由し中国へも伝えられており、日本には1597年に中国から宮古島に伝えられたのが初の記録とされています。薩摩より先に沖縄(琉球)で栽培が行われていたんですね。

 

薩摩での栽培開始には諸説ありますが、商人の前田利右衛門が琉球で栽培されていたサツマイモを持ち帰り栽培したという説が強いようです。前田利右衛門さんが地元でさつまいもの栽培を普及させたことで、後に飢饉での餓死者数が減ったのだとか。上記の徳光神社の始まりも前田利右衛門の供養のために地元の村人達が建てたのが始まりと言われています。当時の“日本”で初めて栽培し、特産品化した薩摩の名が付けられたと言えそうです。ちなみに流通経路などの捉え方の違いから唐芋・琉球薯とも呼ばれていますよ。

 

サツマイモに期待される5つ働き

1.便秘予防・改善

さつまいもの健康メリットと言われると、まず便通改善を思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか。焼き芋なんかを割ると断面にスジっぽいものが見えたりして、食物繊維が豊富そうなイメージがあったりします。

 

がしかし、さつまいもの食物繊維量は100gあたり皮付きで2.8g、皮なしで2.2gとされています。食事に普通に使っているイモ類としてはトップと言えますが、ゴボウは100gあたり5.7g・アボカドは5.3gということを考えると、少なくはないけれど、すごく多くもない部類。個人的には「やや多め」くらいの感想です^^; もちろん補給源としては役立ってくれるでしょうが、大体カボチャと同じくらいなのでサツマイモじゃなくても良いはず。。

 

そんなさつまいもが便秘気味の方に適した食材とされているのは、食物繊維の補給に適していると言うだけではなく「ヤラピン」と呼ばれる成分が関係していると考えられています。ヤラピンはサツマイモを切った時に出てくる白い乳液の様な粘液に含まれている成分で、腸の蠕動運動を促す働きがあるとされています。民間医療の中で緩下剤として利用されてきたのもヤラピンによる所が大きいと言われています。

 

サツマイモは食物繊維による便通促進だけではなく、ヤラピンの緩下作用が加わることで便秘の改善により高い効果が期待されているということ。また食物繊維が水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2と便秘の改善に理想的とされるバランスで含まれていること、便を柔らかくする・腸内善玉菌増加などの働きがあるビタミンCを含むことなどから便秘に適した食材として長く支持されてきたと考えられます。

 

めぐりの十一源
2.免疫力保持・風邪予防

さつまいもは100gあたり29mgと、ジャガイモにはやや劣るもののリンゴよりも多くビタミンCを含んでいます。またイモ類のビタミンCはデンプンに包まれて守られていることから、調理による減少が少なく補給しやすいというメリットもあります。ビタミンCは抗酸化作用を持つビタミンとして知られていますが、白血球の活発化や自らが病原菌を攻撃する働きを持つなどの可能性が報告され、免疫力の保持とも関わりがあると考えられている成分でもあります。

 

加えて便通改善・腸内環境を整える働きが期待できることからも、免疫力低下予防・向上サポートに繋がる可能性があるでしょう。安納芋や人参芋であればβ-カロテンも多く含まれていますから、体内でビタミンAとして働き呼吸器などの粘膜を強化する働きも期待できます。さつまいも単品だと栄養価としては偏る部分もありますが、お食事に加えたりおやつ代わりに食べることで風邪予防にも役立ってくれそうですね。

 

3.抗酸化(アンチエイジング)

上でもご紹介したようさつまいもは比較的ビタミンCを多く含む食材。またさつまいもはビタミンEやグルタチオン・クロロゲン酸などのポリフェノールも含まれており、特に皮部分にはポリフェノールが豊富に含まれているとも言われています。こうした抗酸化物質を広く含むため、さつまいもは活性酸素の増加を予防してくれる抗酸化食品としても役立つと考えられています。活性酸素によって引き起こされる酸化は身体の様々な機能低下・老化の原因ともなりますから、抗酸化は若々しさを保持する=アンチエイジングにも繋がるでしょう。

 

また活性酸素と脂質が結合する(脂質が酸化する)ことで出来る“過酸化脂質”の生成抑制としても、抗酸化物質は役立つと考えられています。過酸化脂質の蓄積は動脈硬化などのリスクを高めることが指摘されていますし、水溶性食物繊維は余剰コレステロールの排出促進にも役立ってくれるのでさつまいもは生活習慣病の予防にも一役買ってくれるでしょう。カリウムも100gあたり470mgと多く含んでいますし、さつまいもは濃い目に味付けをしなくても十分に美味しく頂ける食材ですので、血圧が気になる方にも適していそうですね。

 

4.ダイエットサポート

さつまいもは全体重量のうち約30%と炭水化物が多く、カロリーも100gあたり132kcalと「野菜」として考えると高い部類に含まれます。このため糖質制限系のダイエットなどでは避けられる傾向もありますが、食べ方によっては肥満予防やダイエットサポートとしても役立ってくれる食材です。…と言うのも、同グラムで比較した場合はご飯(白米)よりも糖質・カロリー共に少ないため。さつまいもの煮付けをおかずにしてご飯をモリモリ食べるのは危険ですが、白米と混ぜて「芋ご飯」にすることで主食をカサ増ししたり、おやつや軽食代わりに食べるには優秀な食材と言えます。

 

戦時中などはさつまいもばかりを食べたことで栄養失調(タンパク質不足)を起こしたと言われていますが、現代でダイエットとして偶に主食と置き換えたり、ご飯かさ増し感覚で使う分には問題ありません。スナック菓子やクッキーなどを食べるよりはビタミン・ミネラルの補給にもなりますから、栄養の偏りを軽減してくれる可能性もあります。便秘やむくみ対策にも繋がりますし、便秘・腸内環境改善から代謝向上にも効果が期待できるでしょう。

 

5.美肌保持・美白サポート

さつまいもは熱に強くリンゴの約5倍と言われるビタミンC、玄米の約2倍のビタミンEを含んでいます。皮部分にはポリフェノールなどの抗酸化物質も含まれていますから、相乗して酸化によって引き起こされるシミ・シワ・たるみ・角質化など肌老化の予防にも効果が期待されています。またビタミンCやグルタチオンはメラニンの生成抑制作用が期待されていることから、美白食材の一つにも数えられています。

 

ビタミンEには毛細血管を拡張することで血液循環を促す働きもありますから、抗酸化作用と合わせてくすみの軽減やターンオーバーの正常化などにも繋がるでしょう。便秘の改善からは肌荒れ軽減、腸内の善玉菌が活発化することによるビタミン合成の増加なども期待できます。

参照:【薩摩芋/甘藷】さつまいもの栄養・効果

 

冷え対策に役立つかを考えてみる

 

冷え性軽減に良い食材・冷え対策にオススメの食材としてさつまいもが紹介されているのを目にします。理由としては地中に出来るもの・色付き食材だから体を冷やさないという東洋医学的な考え方を元にしているものが多いようですが、実はさつまいもは甘味/平性に分類されていたりします。冷やしはしないけれど、温めもしないってやつですね。

 

では何故さつまいもが「冷え気味の方にも良い」のかを調べてみた所、消化酵素が含まれていて胃腸が弱っている人の栄養補給に良い・補気の効能がある=元気を取り戻してくれると考えられていることが大きい模様。

 

栄養価や成分的に考えてみると、冷えの改善に繋がる部分としては抗酸化物質補給+腸内フローラの改善で代謝が良くなる可能性はあると思います。血行を良くしてくれるビタミンEも比較的多いですし、ビタミンやミネラルを補給することで全体的に身体の各機能を整えることにも繋がる可能性はあります。

 

とはいえ、食べて直接的に身体が温まるようなものではないで煮付けやポタージュなどに使う場合には生姜を加えたり、甘めに煮る場合はシナモンを振るなど、体を温めてくれる食材と組み合わせて食べると良いそう。個人的にはサツマイモとシナモンの組み合わせはかなりイケると思ってます(笑)お醤油煮などなら七味を振っても美味しそうですね。

 

というわけで(個人的な)結論。

さつまいもは体を冷やす心配は無いが、体を温めてくれるとは言い切れない。

 

ちなみに胃腸に良いと言われていますが、胃酸過多の方・暴飲暴食による便秘や消化不調気味の方は避けたほうが良いとする見解もあります。優秀な食材ではありますが、過信せず適切に取り入れるようにしましょう。さつまいもに限ったことではありませんけどね…^^;

 

オマケ:さつまいもを食べるとお腹が張る…

サツマイモを食べるとお腹が張る・ガスが出やすくなるから嫌、という方もいらっしゃるようです。こうしたお腹のハリが起こる原因としては、不溶性食物繊維が水を吸って膨らむこと・ヤラピン+食物繊維で蠕動運動が活発化すること・炭水化物が腸内で発酵しガスが生じるという3つが主と考えられています。

 

どれも体に悪いというものでは無いようですが、お腹が張って苦しかったりオナラが出やすくなるのは嫌なもの。普段からお腹がハリやすい方・便が固くなりやすい方は摂取量に注意した方が良いでしょう。便が固くなりやすい方はさつまいもを食べる際、小まめに水分補給を行うようにすると良いと言われています。

 

| 2018年09月17日 | 体温アップ食材 | trackbacks(0) |

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