烏龍茶(ウーロン茶)は体を温める?冷やす?

以前プーアル茶は醗酵が進んだお茶で体を温めてくれるらしいという記事を描かせて頂きましたが、ふと「じゃぁ烏龍茶はどうなんだろう」と思った次第です。プーアル茶も勿論ポピュラーなお茶に含まれていますが、個人的にはより身近で飲みやすい中国茶だと思う烏龍茶。同じように肥満予防などにも使われていますし、烏龍茶でも良ければ手軽で良いなと思ったり^^;

 

ウーロン茶(烏龍茶)って何? 原料は?

烏龍茶は中国茶の一つで、原材料は緑茶・紅茶・プーアル茶と同じくチャノキの葉が使われています。

 

中国茶は発酵の度合いによって緑茶・白茶・黄茶・青茶・紅茶・黒茶の6段階(+チャノキ以外を原料とする花茶)に分けられており、烏龍茶はこの中で“青茶”に分類されています。日本ではより大雑把に不発酵茶(無発酵茶)・半発酵茶・発酵茶の3タイプに分けられており、烏龍茶は“半発酵茶”となります。緑茶よりは発酵しているけれど、紅茶ほど発酵していないお茶という位置付けですね。

 

半発酵というのは「ある程度発酵させた後、加熱処理をして発酵を止める」という製法ですが、この発酵度合いについては基準がなくお茶の種類や産地によって実は様々。15〜80%くらいまでと差も大きいと言われています。ポピュラーな烏龍茶の種類としては黄金桂などが発酵度が〜30%と低め、鉄観音や武夷岩茶が40%前後と中間くらい、東方美人は70〜80%程度と高めなのだそうです。多少の例外はあるようですが、お茶の水色が濃いほど発酵度合いが高い傾向にあるようです。

 

ちなみに近年は“黒烏龍茶”や“黒の烏龍茶”などと呼ばれる色味の濃い目のお茶が人気を博していますが、こちらはちょっと独特。まず黒烏龍茶というのは元々サントリーさんの商品名であり、サントリーさんのQ&Aによると『ウーロン茶からウーロン茶重合(じゅうごう)ポリフェノールのみを抽出し、それを通常のウーロン茶に加える』という製法で作られているそうです。また他のメーカーからもこれに似た“黒い烏龍茶”が多く販売されていますが、サントリーさんの回答からも分かるように製造時の発酵度合いが高いのではなく「ポリフェノールを多く含む」ことがポイントとなっているようです。

 

ウーロン茶(烏龍茶)は脂肪対策になる?

ウーロン茶はお茶・飲料としては勿論ですが、脂っこい食事と合わせてなどスタイル維持やメタボ予防として取り入れている方も少なくないかと思います。また烏龍茶の場合はスーパーフードとかトレンド的なものにさほど興味の無い方・中高年層の支持も厚いのではないか…と邪推したりしています。

と言うのも烏龍茶は1970年代〜80年代に美容もしくは痩身に良いお茶として大流行した歴史があるから。もちろん現在でもミランダ・カーさんのCMを始め様々なメディアで取り上げられていますから、老若男女問わず認知度が高いのではないかと。

 

特に“黒烏龍茶”系のものはペットボトルでもトクホ商品系がありますし、ドラッグストアやネットショップなどでも「脂」対策のサポートとして販売されていることが多いようなイメージ。

 

↓こういう感じ…

楽天市場

烏龍茶が脂対策として役立つと考えられている理由としては、発酵過程でカテキンが重合して出来た成分=ウーロン茶重合ポリフェノール(Oolong Tea Polymerized Polyphenols、略してOTPPとも)という烏龍茶特有のポリフェノールの存在が挙げられます。

 

ウーロン茶重合ポリフェノールには脂質分解酵素の活動を抑制する働きが報告されていることから、摂取した脂質の分解・吸収を阻害してそのまま体外へと排出させてくれる働きがあると考えられています。マウスを使った動物実験でも体重と脂肪の増加抑制効果がみられた事が報告されています。もちろん摂取した脂質全てという訳ではありませんし、脂質摂取量とウーロン茶重合ポリフェノール摂取量の兼ね合いなどの問題もありますが、脂質摂取量を調整してくれる成分として肥満・メタボリックシンドローム予防をサポートしてくれる存在と考えられています。

 

またウーロン茶重合ポリフェノールには肝臓の脂肪酸代謝を促すことで脂肪燃焼を促進する働きも期待されていますし、若干含まれているカフェインにも遊離脂肪酸を増やすことで脂肪を燃焼させやすくする働きがあります。こうした働きに加え、烏龍茶そのもののカロリーは0Kcalで、かつ体内で消化するためはエネルギー消費が起こるため、マイナスカロリー食品(ネガティブカロリーフード)と呼ばれることもあるそう。これらの事から烏龍茶を飲まないよりも、飲んでおいた方が肥満対策が有利に進められる可能性が高いと考えられています。

 

そのほかウーロン茶に期待できる働きは?

1.抗酸化・生活習慣病予防

烏龍茶の代表成分と言える“ウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)”は脂肪吸収抑制などの働きが注目されがちですが、ポリフェノールの一種であり抗酸化作用を持つ成分でもあります。また全てのカテキンがウーロン茶重合ポリフェノールになるわけではないのでカテキンも含まれていると考えられますし、サポニンなども含まれているため、抗酸化をサポートするお茶としても優れていると考えられています。

 

ウーロン茶重合ポリフェノールは脂質・コレステロールを体外に排出する働きが期待されている成分でもありますから、抗酸化作用と合わせて悪玉(LDL)コレステロールの低減・過酸化脂質の増加抑制にも繋がるでしょう。このため過酸化脂質が血管に蓄積することで起こる高血圧・血栓・動脈硬化などの予防にも役立つと考えられています。直接的な“糖質”についての働きかけこそありませんが、メタボリックシンドローム予防効果が期待できることから糖尿病予防に貢献してくれる可能性もあります。

 

2.美肌サポートとして

ウーロン茶重合ポリフェノールなどの抗酸化物質の働きから、烏龍茶は肌細胞の酸化によるシワやたるみなどの老化現象の予防にも役立つと考えられています。また酸化=老化というイメージが強いですが、酸化は肌のバリア機能低下による乾燥や肌荒れの原因になる可能性もありますので、広い意味で美肌サポートとしても役立ってくれるでしょう。肌の新陳代謝を促しターンオーバーの正常化にも繋がります。そのほか脂質吸収を抑える働き+抗酸化作用からニキビ・大人ニキビの予防にも効果が期待できそうですね。

 

3.二日酔いの朝に

ウーロン茶や緑茶・紅茶などチャノキを原料とするお茶類にはカフェインが含まれています。良くない印象を持たれがちなカフェインですがカフェインはアセトアルデヒドの分解を早めたり、頭部の血管を収縮することで頭痛を緩和する働きなどもあります。緑茶が「酔いざめの薬」と呼ばれる一因でもあるそう。

 

こうしたカフェインの働きから二日酔いの気分の悪さを軽減する働きが期待できますし、利尿作用があるので飲んだ翌日のむくみ軽減にも役立ってくれるでしょう。ただし空腹時の摂取は胃を痛めてしまう可能性があるので、寝起きに白湯のような感覚で飲むなどは避けましょう。また二日酔い対策としては烏龍茶を飲むだけではなく、別途水分補給をすると良さそうです。

参照:烏龍茶|健康茶・期待できる効果効能紹介

 

冷え性改善に繋がる可能性はある?

脂肪燃焼を促進する働きが期待できることから、肥満予防にも取り入れられている烏龍茶。脂肪を燃焼すると表現されているのは「脂肪をエネルギーとして使う」ことですから、代謝向上に繋がると考えられます。その反面、烏龍茶はカフェインを含んでいるため、摂取方法によっては体を冷やす可能性も否定できません。

 

というのもカフェインは交感神経を活発化させる働きや利尿作用があるため。利尿作用は排尿により体温を外へ逃がしてしまうと言われていますし、交感神経ばかりが活発化すると血行が悪くなる恐れがあります。カフェインにも毛細血管を拡張して血行を促進する働き・脂肪燃焼促進作用などがあるため一概に“悪”とは言えませんが、摂り過ぎには注意が必要ですね。

⇒「カフェインは体を冷やす」を鵜呑みにしないで

 

またカフェインは多量摂取による依存性など心身への悪影響が指摘されていますが、EFSA(欧州食品安全機関)の報告では妊娠中を除く健康な成人の場合は1日400mg未満・妊娠中の方はその半分の200mg以内であれば問題ないとされています。烏龍茶のカフェイン量は100mlに対して20mg程度とされていますから、一日1〜2杯程度の摂取であれば神経質になる必要はないでしょう。


また東洋医学での考え方では色の濃さ・発酵の度合いなどが体を温める食品(陽性食品)か体を冷やす食品(陰性食品)かを分けるポイントとして重要視されています。お茶類の場合は基本的に発酵度合いが進むにつれて色も濃くなる傾向にあるため、体を温める力については

緑茶<烏龍茶<紅茶・プーアル茶

という図式になると考えられます。

 

ちょうどお茶類の中でも中間に位置する烏龍茶。体を温めるお茶とされているものが多いのですが、半発酵茶であることから体を冷やす飲み物に分類されているケースもあります。同じ烏龍茶でも発酵度合い・色味によって陰性と陽性に分けられるケースもあるため、体を冷やす傾向にあるとされる食品を摂取する事に不安がある方は“東方美人茶”などの発酵度合いが高いもの・黒烏龍茶系のものを選ぶようにすると良いでしょう。

 

買いたてのキンキンに冷えたペットボトルなどを飲むと体を冷やしてしまう可能性がありますから、冷えが気になる方はホットで飲むのがオススメ。ホットで飲むとリラックス効果が期待できるという説もあります。

 

ちなみに不発酵茶で色が薄い緑茶は身体を冷やす食材に分類されています。また紅茶とプーアル茶は共に発酵茶ですが、プーアル茶の場合はカビ(微生物)で発酵させた後発酵茶も含まれているので、紅茶とどちらが良いかは意見の別れるところ。ともあれ、共に烏龍茶よりは体を温める力は強いと見做されています。

 

成分的に見ても、東洋医学的に見ても微妙なポジションですね。烏龍茶はすごく冷え性軽減に役立つというものではないけれど、体を冷やすから絶対にNGというようなものでは無いと言えます。ホットで運動前後に飲むと脂肪の代謝を助けてくれるので冷え改善に繋がる可能性はありそうですが、冷え性軽減のために烏龍茶を飲むのはちょっと違うような気がします。。。

 

| 2018年06月23日 | ホットドリンク | trackbacks(0) |

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