滋養強壮なイメージのレンコン…冷え性にも良い?

冷え性改善に取り入れたい食べ物リストでよく見かけるレンコン。

一般的に根菜が良いとは言われていますが、山芋やジャガイモなどは体を冷やす食材(陰性食品)に分類されているものもあるので微妙な所。私が調べた限りレンコンが体を冷やす食材に入れているリストは無かったのでいけそうだなと思ったものの…レンコンって栄養あるの?本当に温まるの?と思う自分もいたり。冷え性改善に役立つかだけではなくレンコンの栄養価と期待できそうな効果を一挙にご紹介します^^;

 

レンコン=蓮の地下茎

おせち料理ほか煮物類の部材としてお馴染みのレンコン。自分で料理することはほぼ無いんですが(スイマセン…)ちらし寿司の上に乗っている甘酢レンコンやはさみ揚げなどにも使われていますし、熊本県の名物として辛子レンコンも有名ですね。私は食べたことがないので恐縮ですが、擦り下ろしたレンコンを使ったレンコン団子やレンコンハンバーグもあるそう。自分が口にする機会が多いのはレンコンチップスと、サラダに乗っているやつかなぁと。改めて列記してみると意外と使いみちの広い野菜かもしれません^^;

 

レンコンは漢字で“蓮根”と書くように蓮の一部。厳密に言うと根ではなく地下茎と呼ばれる部分ではありますが、地中(泥の中)にあるので根でも良いのかなぁと。英語でも「lotus root」と呼ぶそうです。ちなみに蓮根の特徴といえるのは輪切りにした時に複数開いている“穴”ですが、これは通気腔として空気を送るために必要なのだとか。この穴が「先を見通す(見通しがきく)」に通じると考えられたことから、縁起物としておせち料理などに使われています。

 

原産地は南アジア・中国・エジプトなど諸説ありますが、レンコンを食材として利用するようになったのはインドもしくは中国と考えられています。レンコンからは少し外れますが、蓮はインドでとても大切にされている植物でありヒンドゥー教の神話や聖典にも登場することから神聖な存在ともされています。仏教でもお釈迦様が生まれたときには蓮の花が降り注いたという伝説がありますし、如来像の台座は“蓮華座”とも呼ばれるように蓮の花が象られています。また「蓮は泥より出でて泥に染まらず」と言われるように、清らかさの象徴としてもアジアを中心に愛されています。

 

日本では縄文時代に既にあったという説もありますが、奈良時代に中国から仏教とともに伝わったという方が有力なようです。奈良時代に記された『常陸国風土記』にはレンコンの味や病が治ると考えられていたことがうかがえる記述が見られますし、奈良時代のうちには栽培も行われていたと言われています。ただし奈良〜江戸にかけて栽培されていたレンコンは収穫量が少なく、本格的に栽培されて気軽に食べられるようになったのは明治以降と言われています。

 

この明治以降に中国から伝えられたものを中国種(中国れんこん)と言い、江戸時代までに国内で栽培されていたものは在来種(日本れんこん)と呼ばれています。在来種は収穫量が低いことに加えて病気に弱いということもあり、現在流通しているのはほとんどが中国種系統もしくは在来種と交配させたものだそう。というか水煮などに加工されて安価で売られているレンコンはほとんどが中国産のようです。国産のレンコン産地としては茨城県が有名ですね。

 

ちなみにレンコンを伝統的に食用としているのは中国南部と日本だけなんだとか。

 

日本では蓮の食用利用というと地下茎であるレンコンが最もポピュラーですが、蓮は種子(蓮の実)も食べることができベトナムのチェーや汁粉・月餅などの餡にも使われています。花や葉はお茶として用いられており、ベトナム土産のローラスティーが有名ですね。そのほかベトナムでは茎を茹でて野菜として食べたり、茎から繊維を取り出して布を折ったりしもしているそう。

 

また蓮は生薬としても利用されている植物。しかも

  • 蓮の花(つぼみ)=蓮房(レンボウ)
  • 蓮の花のおしべ=蓮鬚(レンシュ)
  • 蓮の葉=荷葉(カヨウ)
  • 蓮の幼芽=蓮心(レンシン)
  • 蓮の実=蓮実(レンジツ)
  • 種子の胚芽=蓮子心(レンシン)
  • レンコン=藕(グウ)
  • レンコンの節=藕節(グウセツ)

など部位によって細かく名前が分けられており、効能も別物とされています。

 

レンコンをすりおろして飲む・煎じ汁を飲むなどの民間療法が多いのも、生薬として用いられている関係があるのかもしれませんね。子供の頃に風邪をひいたり咳が出るとレンコンの絞り汁に水を加えて温めた「蓮根湯」を飲まされた、という記憶がある方もいらっしゃるかもしれません^^;

 

レンコンは冷え性・虚弱体質に良い?

レンコンは滋養強壮に良いとか、冷え性の方に良いとか紹介されることもある食材。とりあえず有名どころ(?)な、その辺りの働きについてまとめてみます。

 

1.消化サポート・疲労回復

 

レンコンは切り分ける時にちょっぴり糸を引く食材。このネバっとした糸は山芋などと同じく多糖類の一種である“ムチン”が含まれているため健康効果が期待されています。ムチンにはいくつかの働きがあると言われており、胃腸粘膜の保護・修復もその一つ。この働きから胃壁の保護・傷ついた胃粘膜の修復などに役立つと考えられていますし、レンコンには抗炎症作用を持つとされるタンニンも含まれているため疲れた胃のケアに効果が期待されています。

 

またムチンにはタンパク質分解酵素が含まれているため、一緒に摂取したタンパク質の吸収・利用を助ける働きもあると考えられています。この働きからタンパク質によるエネルギー転換・筋肉やホルモンなどの合成促進に繋がると考えられており、疲労回復のサポートとしても役立つと考えられています。レンコンにはムチン以外にも疲労回復に役立つビタミンCやミネラル類なども含まれています。

 

ただしレンコンそのものは消化が悪いとも言われていますので、胃弱の方は食べ過ぎに注意が必要でしょう。胃腸機能サポートからの滋養強壮効果を期待する場合は里芋の方が無難そうですね。

 

2.免疫機能を助ける

レンコンに含まれているビタミン・ミネラル類の中でも特出して多いのがビタミンCで、100gあたりの含有量は48mgとレモン果汁並み。ビタミンCは抗酸化作用ほか様々な働きがあると考えられるビタミンですが、白血球の活発化・抗ウイルス作用を持つインターフェロンの分泌促進作用・自らが病原菌を攻撃する働きを持つなど免疫力と関わる部分でも様々な働きが期待されています。間接的な働きとしては抗酸化による免疫機能低下予防、コラーゲン生成促進によるウィルス侵入抑制などもありますね。

 

加えてムチンも胃腸粘膜だけではなく、鼻や喉などの呼吸器粘膜を保護・強化してくれると考えれています。ビタミンCの働きと相乗して免疫力アップや風邪予防にも役立ってくれるでしょう。ちなみにレンコン湯が咳止めに良いとされているのはタンニンによる収斂・抗炎症作用によるところが大きいそうです。

 

3.ストレス抵抗力を高める

ビタミンCは副腎皮質ホルモンや神経伝達物質の合成にも関係するビタミンで、不足なく補うことでストレス抵抗力を高めることにも繋がると考えられています。特に副腎皮質ホルモンはストレス下においてその状況を気に抜けるために分泌されることが多く、副腎皮質ホルモンの分泌が多くなるほどビタミンCの消費も激しくなることが分かっています。不足するとストレスに対応する副腎皮質ホルモンが分泌されにくい状態になってしまいますから、しっかりと補っておきたいところですね。

 

レンコンに副腎皮質ホルモンの合成促進効果が期待されるパントテン酸が含まれていますし、ビタミンEやビタミンCの抗酸化作用もストレスによって生じた活性酸素抑制に繋がるでしょう。こうした働きから精神疲労や疲労感の軽減にも役立つのではないかと考えられています。

 

☆冷え性軽減について考えてみる

レンコンは体を温める食材・冷え性の方におすすめの食材とされていますが、代謝を上げたり血行を促すような働きを持つ成分を多く含んでいるわけではありません。体を温める食材と言われるのは、寒い時期に採れること・地中にできるもの(根菜)であるという点が大きいのでは無いかと思います。東洋医学の考え方としては主に夏が旬の野菜は体を冷やす・冬が旬の野菜は体を温める、地上になるものは体を冷やす傾向がある・地中になるものは体を温める傾向があるとされています。

 

成分的にどうなのかというと…(専門家ではないので詳しくはわかりませんが)温めも冷やしもしない部類なんじゃないかなと思われます。抗酸化作用によって血液循環をサポートしてくれるビタミンCは豊富ですが、血行促進効果が期待できるビタミンEやナイアシンは多くも少なくもなくと言ったところです。冷え性改善に有益であると考えられるのは、胃腸の働きをサポートすることで栄養補給・代謝向上に繋がる可能性があるということくらいでしょうか。若干カリウムが多いですが、体を冷やす心配はないのかな〜くらいに思っておいたほうが確実だと思います。

 

レンコンはこんな働きも期待されています

冷えとり用としては微妙な感じなレンコンですが、上記でご紹介した以外にも健康面のサポートとして役立つと考えられていることが幾つかあります。ここで紹介する以外にも色々言われているんですが、理由がわからなかったり、成分表見て「その成分そんな多くないじゃん」と思ったものは省いていますw

 

【便秘・むくみ改善に】

レンコンの食物繊維量は100gあたり2gと際立って多くはありませんが、ヌルヌル成分であるムチンも水溶性食物繊維の一種として扱われています。レンコンの食物繊維は不溶性食物繊維の割合が非常に多いので、腸を刺激して蠕動運動を促すことで便通促進効果があると考えられる反面、便の硬さを調節したり腸内環境を整えるのは不得手であると考えられます。しかし水溶性食物繊維としての働きを持つムチン、同じく善玉菌の活性化や便を柔らかくする働きがあるとされるビタミンCなども含まれていますから、便通改善・腸内フローラのバランスを良くするなどの働きも期待できるでしょう。

 

またレンコンはミネラルを豊富に含む食材とは言い難いですが、カリウム含有量は100gあたり440mgと多め。茹で100gあたりであっても240mgと同グラムの大根やキュウリよりも含有は多くなっていますから、カリウム補給源としてむくみ改善にも役立ってくれそうです。そのほかムチンは肝臓や腎臓の働きを高めてくれるという説もあり、相乗してデトックスに役立つのではないかとも言われています。

 

【動脈硬化・高血圧予防】

カリウムはナトリウム排出を促すことで血中の水分バランスを整え、血管・心臓への負担を軽減する働きも持ち合わせています。レンコンにはビタミンCやビタミンE・タンニンなど過酸化脂質の生成を抑制する働きを持つ成分、血中の善玉(HDL)コレステロールの合成に関わるパントテン酸なども含まれています。ビタミンCとパントテン酸はコラーゲン生成促進作用によって血管をしなやかで丈夫な状態に保つサポートもしてくれますから、高血圧・血栓・動脈硬化などの予防にも役立ってくれるでしょう。

 

【肌老化予防や乾燥肌対策】

レンコンに豊富に含まれているビタミンCは美肌サポートとしても様々な効果が期待されているビタミン。抗酸化作用によって肌細胞の酸化によるシワ・タルミ・くすみなどを防いでくれますし、チロシナーゼ活性阻害作用によるメラニン色素生成抑制(シミ予防)効果も認められています。またビタミンCとパントテン酸はコラーゲン生成を促してくれますし、コラーゲンの元となるタンパク質(アミノ酸)の吸収を高めてくれるムチンも含まれています。

 

加えて細胞の活発化促進によるターンオーバー正常化や保水作用による乾燥肌予防効果などの効果も期待されています。里芋と同じくレンコンだけを食べて美肌効果がある・乾燥肌が改善するとは考えにくいですが、βカロテン(ビタミンA)ほかビタミン類を豊富に含む緑黄色野菜などと食べ合わせることで美肌作りをサポートしてくれるでしょう。余談ですがムチンは涙の成分でもあるので、ドライアイ対策としても役立つのではないかと考えられていますよ。

 

【花粉症対策にも期待…】

近年レンコンは花粉症などのアレルギー症状軽減に役立つのではないかと注目されています。一時期は花粉症対策食材としてTVの健康番組などでも取り上げられていたそうですね。レンコンが花粉症軽減に良いのではないかと言われたのは、ムチンによって鼻・喉・目などの粘膜の状態を整える働きが期待出来ることが一つ。

 

加えてレンコンに含まれているタンニンにIgE(免疫グロブリンE)抗体の抑制作用が報告されたことから、アレルゲンとIgE抗体の結合によって起こるヒスタミンなどの炎症物質の放出を抑える働きも期待されています。IgE抑制については不明瞭な点もあるそうですが、タンニンは血管収斂作用(血管を収縮させる働き)があることから鼻血止めなどにも使われてきた成分。このため穏やかな血管収縮剤として働くことで花粉症やアレルギー性鼻炎で起こる鼻詰まりの軽減にも役立つ可能性があるそうです。

 

参照:【蓮根】れんこんの栄養・効果

 

健康サポートとしては役立ってくれそうなものの、冷え性改善という点では(自分的に)微妙なレンコン。健康効果を期待する場合は消化サポートとか便通改善とかがメインかなと思ったり。ちなみにレンコンが貧血に良いとされるのも、冷え性に良いという説くらい微妙な感じらしいです。。私は好きなので食べますが、そうでもないという方は冷え性改善に良いからと頑張って食べる必要は無いんじゃないかな〜と思います←

個人的には里芋のほうがオススメ。

 

またレンコンのビタミンCは熱に強いとも言われていますが、『日本食品標準成分表』に記載されている茹でレンコン100gあたりのビタミンC含有量は18mgとなっており、生の48mgと比べるとかなり減っている印象があります。レンコンに含まれている栄養素は水溶性のものが多いとも言われていますから、水煮状態として売られているものの栄養価は壊滅的なのではないかと疑っている自分です(苦笑) 水煮のやつって粘り気も無いしね…。

 

| 2018年04月07日 | 体温アップ食材 | trackbacks(0) |

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