貧血予防にアサリ! …でも体を冷やすなら冷え性はNG?

結構前にシジミって肝臓だけじゃなく冷え性にも良いらしいぞという記事を書きましたが…似たような似てないようなアサリはどうなのだろうかと。貧血には良いと良く耳にするけれど、冷え性の人は食べ過ぎ厳禁とも言われる微妙なポジションだったり…。シジミのようにオルニチンが豊富なわけでもないし、、、どうなのよってことを考えるついでに色々。

 

あさりの紹介・豆知識

お味噌汁の具材としてもポピュラーなアサリ。食生活が変化している現代ではちょっと微妙な気もしますが、昭和くらいまでは国民食と言っても良いくらい酒蒸し・酢の物・炊き込みご飯など様々な料理に使われていた身近な食材だったのではないでしょうか。今でも家庭の食卓に高頻度で登場するかは差異がありますが、トマト煮やクラムチャウダーなど洋食系のメニューでも活用されていますから口にする機会は少なくないと思います。アサリのボンゴレビアンコも美味しいですよね。

 

シジミと同じくアサリも、広義ではマルスダレガイ科アサリ属に分類される二枚貝の総称とされています。が日本で一般的にアサリと呼ばれているものは学名Ruditapes philippinarumとされている種類で、英語ではJapanese littleneck clamもしくはJapanese shortneck clamと呼ばれているそう。直訳すると日本の首が短い(小さい)二枚貝…neckは水管のことなのか、欧米のはもっと長いのか色々疑問が湧くネーミングな気がしますw

 

ジャパニーズと付きますが、アサリの分布域は北海道から九州にかけてのほか、朝鮮半島周辺やインドネシア周辺などにもあるそう。また人の手によって地中海やハワイ諸島近郊・北アメリカの太平洋沿岸などにも移入されていますから、広い範囲に分布している貝とも言えるかもしれません。ただし日本ではハマグリほど極端な減少は無いと言われていますが、漁獲量は減少傾向にあり輸入品に頼っているという面もあるそう。ホンビノスガイやスダレガイ類などの貝もアサリの代用品として使われています。

 

ちなみにアサリの旬は春と秋の2回。これは春は19℃から24℃・秋は23℃から15℃程度になると産卵するために身が肥えてくるためで、東北から北海道にかけての水が冷たい地域のアサリは夏に1回だけということもあるそう。逆に海水温が暖かい地域では冬以外は美味しく食べられるという説もあります。

 

余談ですがwikipediaによる北海道のアサリは大型で、貝殻には模様がないのだそう。確かに子どもの頃にお味噌汁に入っていたアサリは微妙に細かいストライプっぽさこそあったものの、柄と言えるようなものは無かった気がします。サイズは舌の写真素材のアサリの味噌汁と同じ位だった気がするのですが…値段の問題かも…。

 

アサリという呼び名の語源は「あさる(漁る)」ではないかとも言われています。その呼び名の通り干潟で比較的簡単に獲ることが出来ることから、先史時代には安定して取ることの出来る食材として人々に親しまれていたと考えられます。貝塚からの出土も多いそうですし、集落の規模を比較すると量が多すぎることから内陸の人々への貿易品になっていたのではないかという説もあるのだとか。

 

それよりもずっと後の江戸時代。深川(隅田川の河口)でアサリがたくさん獲れたことから、江戸でも大衆的な食材として親しまれていたことが分かっています。深川飯もアサリを使ったご飯物ですね。江戸の街には蜆売りだけではなく浅蜊売りもを行き来していました。浅蜊売りには殻付きのアサリを売る人と剥き身のアサリを売る人がいて、殻付は「からあさりあさり」・剥き身は「あさりむきん」など売り声を変えて区別していたそうですよ。

 

あさりは貧血・冷え性に良いのか

かつて何かのTV番組(健康番組系)で貧血予防にアサリ、みたいな紹介もあったような気がします。貧血改善に良い食材はその時点で冷え改善に繋がる可能性も高いし、それ以外にも冷え改善に嬉しい栄養素を含んでいるものが多いので、アサリ貧血改善説についてと冷え性にも良いかどうかを調べてみました。

 

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アサリが貧血に良い食材として紹介されるのは鉄分が100gあたり3.8mgと豊富で、かつビタミンB12が52.4μgと全食品中のトップクラスに入るほど多く含まれていることが大きいと考えられます。鉄分は赤血球のヘモグロビンの構成成分として必要不可欠な栄養素で、日本人が貧血を起こす原因としては鉄分不足が最も多いと言われています。アサリは血液の原料となる良質なタンパク質や、ヘモグロビンの合成を助けてくれるビタミンB12も補給出来るので便利なのだとか。

 

ちなみにシジミ100gあたりの鉄分含有量は5.3mg/ビタミンB12含有量は62.4μg。単純に考えるとシジミのほうが含有量は多いのですが、実が小さく人によってはわざわざ穿ってまで食べないというシジミよりも摂取しやすい・色々な料理に使えるなどの点からアサリが勧められているような気がします。シジミよりはやや劣りますが、アサリにもヘモグロビンを作るために必要な銅・丈夫な赤血球膜の保持に必要な亜鉛なども含まれています。

 

食品成分表的に見ると鉄分の多さよりもビタミンB12の含有量の多さが目立つアサリですが、実は疾患等がない方の場合はベジタシアンでない限りビタミンB12が不足すること・ビタミンB12の不足から貧血になることはあまりないと言われています。ただし必要以上に摂取したとしても必要ない分は吸収されずそのまま排出されることから、アサリを食べたとしても過剰摂取となる心配はほとんどないそう。ビタミンB12は核酸 (DNA・RNA)や、アミノ酸・タンパク質の合成を助けるなどの働きも持っていますから、摂取できるに越したことはないでしょう。

 

あさりは冷えの改善にも役立つ?

冷え性・体が冷えてしまう原因としては様々なことが考えられていますが、大きな要因の一つに「血行(血液循環)が悪い」ということがあります。このため抗酸化作用や血管拡張作用・抗血液凝固作用があるものに目が行きがちですが、血液の質というのも実は大事。血液の中で細胞や組織に酸素を運んでくれる鉄分が不足している=貧血の場合は様々な代謝が低下するため、身体に行き渡らせるための“熱量”不足になるという説もあります。

 

代謝という点で見ても、アサリはエネルギー代謝を促し疲労回復作用が期待されるアスパラギン酸などのアミノ酸を豊富に含む存在でもあります。ビタミンB12ほど際立って多いものこそありませんが、代謝との関係が深いビタミンB群もまんべんなく含んでいますし、300種類以上の酵素の働きを助けることで代謝・エネルギー産生向上をサポートすると考えられているマグネシウムもアサリは豊富。特に100gあたりのマグネシウム含有量についてはシジミが12mgであるのに対して、アサリは100mgとかなり大きく差があります。

 

次に血液循環のサポートもにアサリは役立つのかというと…これは正直微妙。マグネシウムは補酵素として働くことで代謝を手助けする以外に、血液などの体液循環を正常に保つ働きがあるとも言われています。またうま味成分でもあるコハク酸にも代謝向上・血行促進作用などが期待されています。そのほか抗酸化作用と血管拡張作用を持つとされるビタミンEやナイアシンも含んでいますが、含有量は多くはありません。

 

これらのことから貧血気味・代謝が低下して起こる冷え性の方には適しているでしょうが、血行については若干の血流改善効果は期待できるかもしれない、くらいの感覚で考えたほうが良いと思われます。血行サポートを期待する場合は、ビタミンEやβカロテンが豊富な赤ピーマンやパプリカ・ニンジンなどと食べ合わせると良さそうですね。

あさりは体を冷やす?温める?

東洋医学的な体を温める・冷やすという食品の区分についてもついでに調べてみたところ“アサリは体を冷やす食べ物”という見解が多くなっています。これはアサリは“微寒”と呼ばれる少し体を冷やす働きがある食材で、身体にこもった熱を取り除きほてりなどを改善してくれると考えられているためだとか。微寒なので少量ならさほど心配はないと言われていますが、冷え性の方は食べ過ぎに注意が必要な食材ともされています。

 

ちなみに殻にもミネラルが含まれているので、殻ごと煮るという鍋・汁物系の調理方法も良いのだとか。なので体を暖かくする働きがあるとされる味噌との組み合わせ、あまり食べすぎない「アサリの味噌汁」は冷え性の方に適した食べ方と言えるかもしれませんね。アサリだけではなくネギを入れたり、ちょっとだけショウガを加えるのもオススメ。

 

そのほか期待できる働き5選

疲労回復・肝臓サポート

アサリはコハク酸というアミノ酸を豊富に含んでいます。コハク酸はうま味成分として知られていますが、糖代謝代謝過程におけるクエン酸サイクル(TCAサイクル)の構成成分であることも分かっています。このため補給すると代謝を促進し、疲労物質の蓄積予防・代謝促進に役立つ=疲労回復に役立つのではないかと考えられています。コハク酸以外にもアミノ酸の中にはエネルギー代謝を促すことで疲労回復に繋がると考えられるアスパラギン酸脳・精神的な疲労の回復効果が期待されるグリシンやタウリンなども含まれています。

 

また同じくアミノ酸であるタウリンやベタインなど、肝臓で胆汁の生成を促す働きがあることが認められている成分もアサリには含まれています。そのほかタウリンには二日酔いの原因物質アセドアルデヒドの分解促進、ベタインには肝臓への脂肪沈着防止・脂肪排出を促進する働きも期待されています。このことからアサリは肝機能のサポートや二日酔い対策にも良いと考えられています。「二日酔いの朝にはあさりの味噌汁」と言うのも伊達じゃないですね。

 

神経痛・目の疲れ軽減

アサリに豊富に含まれているビタミンB12は別名「神経のビタミン」とも呼ばれる存在で、核酸やタンパク質・アミノ酸合成を助けることで神経を正常に保つ働きがあります。また脂質の合成・修復にも関与しており神経細胞内の表面にある脂質膜の生成にも必要なことから、抹消神経の修復に関わるビタミンとも考えられています。末梢神経を修復することで神経痛を緩和させるなどの働きがあることも認められており、神経痛などに処方される薬はビタミンB12が主成分のものも多いそう。神経痛のほか、肩こりや腰痛に良いとも言われています。

 

目に関しても視神経の働きを正常に保つことで視力低下予防に役立つと言われており、不足すると眼精疲労の原因になる=適切に補うことで目の疲労軽減に繋がるのではないかとも考えられています。加えてアサリには網膜を光(刺激)から保護したり、目の代謝・修復を高める働きが期待されているタウリンも含まれています。タウリンは栄養ドリンクなどではなく食品から摂取する天然成分の方が効果が高いという説もありますから、ビタミンB12と相乗して目の疲労緩和にも効果が期待されています。

 

ダイエットサポート

アサリは100gあたり30kcal、剥き身状態であれば1つで大体3kcalくらいとカロリーが低い食材。動物性食品の中では低カロリーと言われる貝類の中でも特にカロリーが低く、また脂質と炭水化物をほとんど含んでいません。三大栄養素としてはほぼ全てがタンパク質でアミノ酸が豊富なこと、ビタミンB群やマグネシウム・鉄分などのミネラル類を含んでいることから、ダイエット中の栄養素の偏りを予防するのにも役立つと考えられています。カロリーや糖質量を気にしないで食べられるのも嬉しいところですね。

 

直接的に脂肪燃焼をサポートしてくれるような成分は無さそうですが、代謝促進効果が期待されるアスパラギン酸などのアミノ酸・補酵素として働くことで代謝をサポートしてくれるマグネシウムなどの補給にも役立ってくれます。タウリンも胆汁酸の分泌を促すことでコレステロールを下げ、血液の状態を良くすることで新陳代謝を高める働きが期待されています。鉄分や亜鉛などダイエット中に不足しやすいミネラルの補給にも繋がりますから、健康的なダイエットを目指す方のサポートとしてはなかなか優秀だと思われます。

 

抗酸化・生活習慣病予防

アサリにはビタミンCやビタミンEなど、直接的な抗酸化作用をもつとされる栄養素はあまり含まれていません。しかし人が酸化から体を間保つために持っているSOD酵素(Super Oxide Dismutase:活性酸素除去酵素)の生成に必要な亜鉛や銅などのミネラル類、抗酸化酵素(グルタチオン)活性化作用があると報告されているタウリンなどが含まれていることから、間接的にではありますが抗酸化をサポートしてくれると考えられています。タウリンには血中コレステロール値の減少効果も期待されていますし、アサリ自体ヘルシーな食材でもありますから動脈硬化などの予防にも繋がるかもしれません。

 

またビタミンB12と葉酸の摂取はメチオニンを代謝していく上で産生される「ホモシステイン」という中間代謝物の血中濃度を低下させる事も報告されています。ホモシステインについてはハッキリしていない点も多いのですが、糖尿病性神経障害の予防については役立つのではないかという見解が多いそう。そのほか糖質の代謝を促すコハク酸や、慢性的な不足がインスリンの効きを悪くすることが指摘されているマグネシウムなども含まれています。

 

美肌保持・アンチエイジング

SOD酵素(抗酸化酵素)に関わるミネラルを豊富に含むことから、酸化による肌の老化現象予防にもアサリは役立つと考えられます。またタウリンやベタインの働きで肝機能が活性化すると、コラーゲンの主要構成成分の一つであるアミノ酸“プロリン”の生成が促されるという報告もあるそう。プロリンが増えることで摂取したタンパク質(アミノ酸)から体内のコラーゲンを再合成したり、傷ついたコラーゲンの修復を高めることに繋がると考えられています。

 

この働きから肌のアンチエイジングや、肌ダメージの修復を助けてキメや弾力保持にも効果が期待されています。鉄分補給などで貧血が改善されるとお肌に栄養が行き渡りやすくなりますから、一石二鳥ですね。またシジミやハマグリには含まれていないヨウ素が100gあたり55μgと程よく含まれていることから、肌の新陳代謝を正常に保つ働きも期待できそうです。

参照:【浅蜊/蛤仔】アサリの栄養・効果

 

そのほかビタミンB12が豊富なことから認知症予防に繋がる・睡眠リズムを整える働きがあるという説もあるそう。ミネラル類にも精神安定や睡眠の改善効果があると言われているものがありますから、ストレスが多いなぁとか寝付きが悪くなってきたなぁって人にも良いのかもしれません。個人的にはアサリとかシジミとか貝のお味噌汁ってなんか癒やされる気がする(笑)

 

余談ですがアサリのお味噌汁は水から入れる派(出汁たっぷり感を味わう派?)・お湯から入れる派(身の味・食感を楽しむ派?)に分かれています。色々なことを言う方がいて迷いますが…結局のところ好きなように食べれば良いんじゃないかと。。殻付きで冷凍されているアサリは口が開かない可能性があるので“お湯から”入れると良いそうです…!!

 

| 2018年01月27日 | 体温アップ食材 | trackbacks(0) |

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