男性の味方と思われがちな牡蠣、実は冷えや女性サポートにも

貝の中でも一二を争うくらい好きですが、栄養や効果としては個人的に精力増強!亜鉛!タウリン!ってイメージが強かったりする牡蠣。男性の性機能トラブルや薄毛対策なんかに良いと紹介されることも結構多い食材ではありますが、実は女性に多い不調軽減にも役立ちそうな栄養が沢山含まれています。貝の中でも濃厚で好き嫌いは分かれますが、美味しく栄養補給とプチ不調軽減が出来たら嬉しいなーと。。

 

牡蠣について少々紹介

牡蠣は生のままはもちろんですが、カキフライや牡蠣ご飯など様々な料理にも使えて、牡蠣醤油やオイスターソスにもなる万能食材。カキという呼び名が“賀喜”もしくは“嘉喜”や、福をかき込むのカキに通じるとして縁起物としても使われる食材です。味・栄養価ともに高く評価され、アボカドが森のバター・大豆が畑の肉と呼ばれるような感じで、牡蠣は“海のミルク”とも例えられています。余談ですが“畑のミルク”はブドウのことを指すのだとか。

 

牡蠣はウグイスガイ目イタボガキ科に属するニ枚貝の総称で、日本沿岸では約20種類、世界規模で見ると100種類くらいの牡蠣が存在しているそう。このうち私達が主に食用としているのはマガキ属に属するもので、特に冬が旬とされるマガキ(真牡蠣)、逆夏が旬になるイワガキ(岩牡蠣)は全国的に食用とされています。牡蠣は海のミルクと称されていますが、風味の違いから同じ乳でもマガキを海のミルク、イワガキを森のチーズと呼び分ける方もいらっしゃるそう。

 

フランス料理などでも牡蠣はよく食べられていますが、元々フランス人はイタボガキ属に分類されるヨーロッパヒラガキ(フランス牡蠣)を食べていたのだそう。ただし寄生虫などにより数が激減し、現在では日本と同じマガキが主に食べられているのだとか。フレンチというとしっかり加熱してソースをかけて…という印象がありますが、世界一とも言われるほどフランス人は牡蠣の生食にこだわりが強いそうです。フランスで牡蠣は生・殻付きで供されるのがポピュラーであると言われています。

 

歴史的に見ても牡蠣は広範囲で古くから食用とされてきた貝の一つ。海沿い地域で見られる貝塚からは大抵牡蠣の殻が出土しているとも言われています。美食を愛した古代ローマでも牡蠣は好まれていたそうですし、ユリウス・カエサルによるイギリス遠征は美味しい牡蠣を求めてのことでは…なんて説もあるそう。

牡蠣の養殖が始まったのは4世紀頃とされていますが、これもローマ軍が進軍時の食料確保も兼ねて行ったのがきっかけだったとも考えられています。海から採った牡蠣を手っ取り早く生のまま食したことから、生食が定着していったとも言われています。

 

フランスは牡蠣を生で食べると紹介しましたが、実は他ヨーロッパ諸国やアメリカ・オーストラリアでも牡蠣は生のまま食べることが多いそうです。逆に寿司・刺し身など生食文化が盛んな日本では古い時代に牡蠣を生食することはなく、明治に様々な洋食が伝わってから少しずつ生のまま食べるようになったと言われています。ナマモノ大好き国家と思われている日本なのに…ちょっと意外ですよね。

 

女性に嬉しい、牡蠣の働き5選

牡蠣が“海のミルク”と呼ばれているのは身が乳白色をしているというビジュアル的な点だけではなく、牛乳と同じくらい様々な栄養を含んでいることも関係していると言われています。〇〇ポリフェノールのような固有成分は(おそらく)ありませんが、栄養豊富なことから女性に嬉しい様々な働きも期待されています。

 

1.貧血予防に役立つ

牡蠣に含まれている栄養で女性に嬉しいものとして、個人的には鉄分亜鉛が大きいかなと思います。亜鉛には様々な働きが期待されていますが、実は赤血球膜の生成に必要とされる物質であり貧血予防や改善にも重要なミネラル。亜鉛が不足すると赤血球が脆く壊れやすくなることから、活動できる赤血球数が減少して貧血状態を引き起こす可能性があります。この状態を亜鉛欠乏性貧血と言い、自覚していない人も含めると一定以上の割合を占めているのではないかと言われています。

 

牡蠣は亜鉛が代表成分とも言われるように、100gあたり13.2mgと亜鉛が非常に豊富鉄分含有量は1.9mgと特別多くはありませんが、不足分のフォローとしては役立ってくれるでしょう。また葉酸と共に赤血球の形成に関与するものの、植物性食品にはほとんど含まれていないビタミンB12も豊富に含まれています。葉酸と鉄分がやや少ないですが、牡蠣は造血に関わる成分を広範囲で摂取できる食材と言えるでしょう。

 

美めぐり習慣
2.冷え性・むくみ軽減が期待できる

牡蠣は亜鉛を筆頭に、造血に関わるビタミン・ミネラルを幅広く含んでいます。冷え性の軽減というと血液循環を良くすることに注目しがちですが、循環するための血液をしっかりと整えることも大切。牡蠣は貧血をサポートしてくれることに加えて、末梢血管拡張作用を持つビタミンE、血液・リンパ液などの循環を整えてくれるマグネシウムなども含んでいますから、血液循環のサポートにも役立ってくれそうですね。

 

加えて牡蠣はアミノ酸の一種であるタウリンを豊富に含む貝とも言われています。タウリンは肝臓サポートに有効と考えられていますから、肝機能を高めることで肝臓の濾過機能(デトックス機能)を高める働きも期待できるでしょう。身体のデトックス力がアップすることからも代謝向上や体液循環のスムーズ化に繋がると考えられます。これら成分の働きが複合することで、牡蠣は冷え性やむくみの軽減にも役立つのではないかと考えられています。

 

ちなみに中医学の考え方でも牡蠣は体を温める性質「温性」に分類されており、血行不良や冷え性の軽減に良いとされています。直接的に体温向上を促すような成分こそ含まれていませんが、造血・体内循環・代謝に関わるビタミン・ミネラル・アミノ酸が幅広く含まれていますので冷え軽減のサポート効果が期待できるでしょう。少なくとも体を冷やすという心配は少ないと言えます。

 

3.イライラ・ストレス対策にも

牡蠣に含まれている炭水化物の多くを占めると言われている多糖類の一種グリコーゲンは、必要に応じて体内でブドウ糖へと変換されます。ブドウ糖は脳の栄養としても使われるため、脳機能の向上による集中力の向上・イライラなどの情緒不安定の軽減などにも繋がるのではないかと考えられています。

 

また牡蠣は神経に関わるカルシウムを100gあたり88mgマグネシウムを74mg含んでいます。カルシウムには神経の興奮を鎮静することで気持ちを落ち着ける働きがあるとする説があり、マグネシウムはカルシウムを細胞に取り込むために必要な存在。この2つのミネラルを不足なく補うことで、ストレス耐性アップやメンタル面強化に役立つのではないかと考えられています。以前カルシウム&マグネシウムのサプリがメンタルバランス用に話題になったこともありますね。

 

4.女性ホルモンのサポートも期待

牡蠣は大豆などのように女性ホルモン(エストロゲン)の代用品として働く物質を含んでいるわけではありません。牡蠣がホルモンバランスを整えるのに役立つのではないかと言われるのは、亜鉛が豊富に含まれていることが大きいのだそう。亜鉛というと男性生殖器のイメージがありますが、女性の場合も適切な亜鉛の摂取は卵胞刺激ホルモン(エストロゲン)・黄体形成ホルモン(プロゲステロン)の分泌を正常に保つために必要であると言われています。亜鉛摂取によりホルモンバランスが整うことから、生理不順や無月経などの月経トラブルの予防や改善効果が期待されています。

 

月経周期が安定することで妊娠しやすい体作りにも役立つと考えられることから、牡蠣の摂取は妊活のサポートに適しているという説もあるそう。ホルモンバランスの改善サポートに役立つと考えられることに加え、カルシウム・マグネシウム・鉄分・ビタミンB群など女性に不足しやすい栄養素を補給できることからPMS(月経前症候群)の軽減にも効果が期待されています。

 

5.美肌・美髪保持に

必須ミネラルの一つである亜鉛は細胞分裂を活性化させる働きもあると考えられているため、皮膚の再生促進・新陳代謝(ターンオーバー)促進にも効果が期待されています。ビタミンCと共にコラーゲンの生成にも使われるミネラルでもありますから、適切な亜鉛の摂取はお肌の健康維持にも役立ってくれるでしょう。牡蠣には亜鉛だけではなく血行をサポートしてくれる鉄分やビタミンE、天然保湿成分(NMF)やコラーゲンの元になるグリシンなどのアミノ酸も含まれています。くすみやゴワつきが気になる方にも良さそうですね。

 

また亜鉛はタンパク質(ケラスチン)から髪を作る際にも必要な存在で、亜鉛不足のサインとしても髪の毛が細くなる・抜け毛や白髪が増えることが挙げられています。このため亜鉛を不足なく摂取することで白髪予防・抜け毛予防になると考えられます。細胞分裂を活性化させる働きもありますから、髪の生え変わり・傷んでしまった髪の修復を促す働きも期待できます。牡蠣には髪の生成を助けるビタミンB2やB6などのビタミン類も含まれていますから、亜鉛サプリだけを摂取するよりも総合的なサポートが期待できるでしょう。

 

そのほか牡蠣に期待される働き

肝臓サポート

牡蠣はお酒のアテに最適な食材でもあると言われています。これは肝臓の働きをサポートすることで肝臓疲労の軽減・回復効果が期待されているタウリンを多く含むため。タウリンはアルコールを肝臓で無毒化(分解)する代謝途中で発生する“アセトアルデヒド”の分解を高める働きも期待されていますから、お酒をよく飲む方の肝臓ケアだけではなく悪酔い・二日酔い予防にも役立つと考えられています。

 

牡蠣に豊富に含まれている亜鉛もアルコール脱水酵素がアルコールを分解するときに必要とされるミネラルですし、アルコール脱水素酵素・アセトアルデヒド分解酵素の補酵素として働くナイアシンも含まれています。ただしタウリンは加熱料理で流出してしまうため、生で食べるか煮汁まで食べられる鍋・牡蠣ご飯などを選ぶだ方が良いそうです。

 

疲労回復・目の疲れ軽減

牡蠣は三大栄養素の中でタンパク質を多く含んでおり、疲労回復や体力増強に役立つとされるBCAA(イソロイシン、バリン、ロイシン)・アスパラギン酸などのアミノ酸も比較的多く含んでいます。タウリンも肝機能を高めることから疲労回復をスムーズにする働きが期待され、栄養ドリンクにもよく配合されている成分ですね。牡蠣にはアミノ酸に加え代謝に関わるビタミンB群も含まれていますから、疲労回復を早めたりスタミナ強壮に役立つと考えられています。

 

またタウリンには肝臓サポートに有効とされているだけではなく、目の網膜にも利用される成分でもあります。光受容体というところで網膜を刺激から守る働きを担っていると考えられることから、タウリンの摂取は目の負担軽減・疲労回復などに繋がると考えられています。そのほか目の新陳代謝を活発にする・角膜の修復を助けるという報告もあり、目の疲れ軽減や健康維持にも効果が期待されています。

 

男性機能のサポート

冒頭でも触れましたが、牡蠣って男性の精力増強に良いと取り上げられる事も多い存在。今でこそ女性ターゲット(?)の買いやすいパッケージのサプリも多いですが、昔はちょっと買いにくい系も多かったような気がします^^;

 

牡蠣が性機能の保持・向上に注目されたのは「セックスミネラル」とも呼ばれるほど性機能と関わりが深いとされるミネラル、亜鉛を多く含んでいることに起因しています。女性の場合はエストロゲンやプロゲステロンの分泌に関係する亜鉛ですが、男性の場合は男性ホルモンのテストステロンの生成に関わるほか精子の原料としても利用されます。実験では亜鉛不足は精力減退や精子量減少・勃起不全・前立腺障害などの男性機能トラブルの原因となることも報告されており、適切な亜鉛摂取が男性機能保持に繋がると考えられています。

 

また男性ホルモンのテストステロンは筋肉を増大させ男性らしい体型を作ったり、やる気や闘争本能を高めるなどの作用もあると言われています。牡蠣には疲労回復や筋力アップに役立つアミノ酸などの栄養素も含まれていますから、亜鉛によるテストステロン分泌促進と合わせて“強精・強壮”に良いと言われようになったのかもしれませんね。

 

参照:【牡蠣貝】カキの栄養・効果

 

独特の触感や濃厚な味から、結構好き嫌いの別れる牡蠣。私の母は若い頃は大好きだったけど、一回あたってからはダメになったんだそう。母以外にもチラホラそんな話を聞いたりします。牡蠣の中毒を防ぐには、生で食べる時はきちんと“生食用”と書かれたものを買い、加熱する場合は軽くではなく「中心温度が85℃以上の状態で1分間以上」しっかり火を通すようにして下さい。

 

知り合いの漁師さんが「牡蠣は半生で食べるからあたるんだよ」と言っていましたが、、、わりと的を射ているんじゃないかなと思います。中心温度が85℃以上ですから、火にかける時間が1分程度だと短いってことですよね。生でも食べられるものだし、加熱しすぎると身が縮んじゃうし…と加減せずしっかり加熱して食べたいところです><

 

| 2017年12月16日 | 体温アップ食材 | trackbacks(0) |

トラックバック
トラックバックURL:
※ クリックで選択できます。
トラックバック一覧:
Copyright (C) 男性の味方と思われがちな牡蠣、実は冷えや女性サポートにも | 温→暖活!! 〜冷え症改善〜. All Rights Reserved.