綺麗にも冷え対策にも役立つ? 楊貴妃が愛したライチについて

世界三大美女の1人、楊貴妃が愛した果物として語り継がれているライチ。楊貴妃の美貌の元というのは後付のような気もしなくもないですが、個人的には独特の匂いと食感が大好きなので「美味しいよね」と妙な共感を持ったりしています。美味しいものの栄養価はそんなに高くないと思うんですが、美白に良いとか、体を温めてくれるとか、女性の美容と健康に良いという説も多買ったりします。

 

ライチについて紹介

茘枝と書いてライチもしくはレイシと呼ばれる、鱗のような果皮を持つ球状の果物。いかつい外見とは裏腹に果皮を剥くと白色・半透明のつるりとした果肉が現れ、なんとも言えない独特さをもつフルーティーな香りが漂います。上品な甘みと酸味・特徴的な芳香から「果物の女王」と称されることもあり、また熱帯・亜熱帯で採れる「五代名果」の一つにも数えられる存在です。熱帯・亜熱帯地方を好む果物ののため、日本では主に台湾からの輸入品が流通しています。しかし最近は沖縄県や九州などの国産品も少しずつ流通するようになっています。

 

原産地は中国南部とされており、中国では2000年以上から栽培も行われていたそう。紀元前に記されたとされる書物にもライチが工程への献上品としてつかわれていたという記述があるそうですし、1〜3世紀頃のものになると中国南部の作物として数々の文書に登場するようになります。希少で美味しい果物とであることはもちろんですが、疲労回復に良い・強壮効果があるなどとも言われていたのだとか。ずっと後のこととなりますが、中国の医学書『本草網目』では喉の渇きを癒す、皮膚や顔色を良くする、精神をリフレッシュする、記憶力を高める、脳を活性化させるなど様々な薬効を持つ食材として記載されているそうです。

 

また唐の時代には「枝からとると1日で色が変わり、2日で香りが変わり、3日で味が変わり、4日目には色も香りも消えてしまう」と評されているものもあるそう。この性質から古い時代は茘枝ではなく“離枝”と書き記されていたとも言われています。現在でもライチの皮は茶褐色という印象がある方も少なくないかと思いますが、採れたてのものは鮮やかな赤色をしています。

同じく唐の時代、ライチに関わる有名な逸話が残されています。それは楊貴妃の大好物であり、彼女を溺愛していた玄宗皇帝が中国南部の産地から長安まで数千里もの距離を8日8晩で運ばせたというお話。この話は非常に有名で、現代の日本でもライチは大抵「楊貴妃が愛したフルーツ」として紹介されていますね。

 

ライチは女性に嬉しい果物?

楊貴妃が単に好きであったのか、美容に良いと思って取り入れていたかは定かではありませんが、現在ライチは「美白・アンチエイジング効果が期待できるフルーツ」としても多くの女性に取り入れられている存在です。

美容面に良いとされる理由としては100gあたり36mgと果物類の中では比較的多くビタミンCを含むこと、ロイコシアニジンと呼ばれるポリフェノールを含んでいることが挙げられてます。ビタミンCは抗酸化作用を持つビタミンの代表格とも言える存在ですし、コラーゲン生成の促進・メラニン色素を合成するチロシナーゼ酵素の活性阻害作用による美白(色素沈着予防)効果なども認められている栄養素。

 

加えてロイコシアニジンもポリフェノールですから抗酸化作用があるとされていますし、こちらもチロシナーゼ酵素の活性阻害作用による美白(色素沈着予防)効果が期待されています。ビタミンCと合わせて働くことで紫外線などによってメラニン色素の沈着を予防しシミになるのを防ぐ働きが期待できるでしょう。抗酸化作用で細胞の酸化を抑制することから、肌のシワ・たるみ・くすみなどの予防にも繋がると考えられます。

 

☆貧血や冷え性にも良い?

ライチは100gあたり100μgと果物類の中でトップクラスの葉酸を含有していること・鉄分も若干含んでいることから、貧血予防にも良いと言われています。植物性鉄分の吸収や利用を助けてくれるビタミンCや銅なども含まれています。ビタミンEやナイアシンなど血管拡張作用によって血液循環を促すとされるビタミン類も含まれていることから、貧血予防と合わせて冷え性の改善にも良いと言われています。

 

ただしライチは葉酸こそ多いものの、ビタミンCや鉄分の含有量は特別多いというわけではありません。特に鉄分は果物類は全体的に低めですし、ライチに含まれている鉄分は100gあたり0.2mgですから鉄欠乏性貧血の予防や改善に繋がるとは考えないほうが良いでしょう。

 

ライチが貧血予防や冷え性に良いとされる理由としては、東洋医学の考え方で「陽性(体を温める)」かつ「養血類(血を補う働きがある)」ものとされていることが大きいと考えられます。ちなみに体を温める性質が強いことから、ライチを大量に食べると熱がこもりすぎて“ライチ病”といわれる発熱・のぼせ・吹き出物などが出るという説もあるそうです。

 

ライチを取り入れるだけで体が温まる・鉄分補給がしっかり出来るというものでは無いように感じますが、少なくとも体を冷やす心配は低いと言えそうです。ライチは100gあたり63kcal、一個大体15kcal以内くらいでもありますから、デザートや間食に食べる分には良いのではないでしょうか。

 

そのほか期待される働き

ライチは果物類の中では水分量がやや少なく、炭水化物量がやや多い部類に属します。ショ糖・果糖・ブドウ糖などエネルギー転換が早いものを含むことから、即効性のあるエネルギー源としても役立つのだとか。ビタミンやミネラル類は含有量にかなり差があり、幅広い栄養素を含んでいるとは言えない食材ですが、多く含まれている栄養素と期待されている働きを幾つかご紹介します。

 

【風邪予防】

ライチに多く含まれているビタミンCは抗酸化を筆頭として美容面での働きが取り上げられることの多いビタミンですが、そのほかにも様々な働きを担っています。その中には白血球の活発化・インターフェロンの分泌促進作用など免疫力に関わるものもあり、また自らが病原菌を攻撃する働きもあると言われています。風邪予防や風邪のひきはじめにビタミンCを摂ると良いと言われるのも納得ですね。

 

加えてお肌のハリアップ・老化予防でよく取り上げられるコラーゲン分泌促進作用も、間接的にではありますが免疫力保持に繋がります。というのもコラーゲンは肌だけではなく全身の細胞を繋ぐために使われていることから、細胞間を密に保つことでウィルス侵入を防ぐことにも繋がると考えられているためです。

 

ライチのビタミンC含有量は果物類トップという程多くはありませんが、ビタミンCは身体に留まっている時間が短いため“大量に”よりも“小まめに”摂ることが推奨されていますから、手軽に食べられる補給源として役立ってくれるでしょう。

 

【夏バテ・二日酔いに】

ライチはあまりミネラルの多い果物ではありませんが、ミネラル類の中ではカリウム含有量がやや多くなっています。カリウムは体内でナトリウムとバランスを取り合っているミネラルでありナトリウム排出を促すことで高血圧やむくみを予防する働きがよく紹介されますが、実は神経伝達にも関係しています。

 

カリウムは汗とともに発散される働きがあり、夏場など多く汗をかいた場合はカリウムが不足し低カリウム血症状態になることが夏バテの原因と一つとして挙げられています。ライチはカリウムや水分を含んでいますから、夏バテ予防にも役立ってくれるでしょう。キンキンに冷やさないほうが美味しさを感じやすい果物でもあるので、夏の冷え対策としても良さそうですね。

 

またアルコールの摂取もカリウムやナトリウムなどのミネラルが失われやすくなり、ミネラルバランスが乱れることが飲んだ翌朝の倦怠感などに関係しているという説もあります。ライチにはカリウム以外にアルコール分解酵素とアルコール分解から生じるアセトアルデヒドを分解する酵素、両方の働きを活性化させる働きがあるとされるナイアシン含んでいます。ナイアシン含有量が別段多いわけではありませんが、カリウムや水分補給にもなりますし、さっぱりめの優しい風味なので二日酔い気味の時にも役立ってくれるでしょう。

 

【妊娠中の方にも】

上記でも触れましたが、ライチは果物類としてみると葉酸を多く含む存在です。葉酸は赤血球や細胞の新生に必須であることから「造血ビタミン」とも呼ばれていますが、日本人の貧血の大半は鉄分が不足することによって起こる鉄欠乏性貧血。ライチの鉄分含有量はさほど多くありませんので、貧血(鉄欠)対策としては微妙なところです。

 

しかし葉酸は赤血球の合成だけではなく神経細胞の代謝・成長の補助などにも関わることから、赤ちゃんの正常な発育に不可欠な栄養素とされています。一日の推奨摂取量も妊娠中・授乳中の場合は上乗せされていることが知られていますね。ライチは果物ですからデザート感覚で取り入れると葉酸補給に役立ってくれそうですし、風味も比較的あっさりしていることから食欲が無いときでも取り入れやすいでしょう。

また妊娠前から葉酸を摂取しておいたほうが赤ちゃんの健康を守ることになるという見解もあり、妊活中のサプリメントなどでもよく見かける成分です。ママになりたい方も不足の無いよう補給しておくと良いかもしれません。

参照:【茘枝】ライチの栄養・効果

 

結局のところ悪性貧血(巨赤芽球性貧血)の方はさておき、普通の貧血(鉄欠乏性貧血)改善にはイマイチ微妙な気がします。体を温めるという働きについてもナイアシンやビタミンE含有量はごくごく少ないので、個人的にはちょっと疑わしい。反面ライチを食べすぎるとのぼせるという意見も多いので、簡単な成分表では見えない成分の働きがあるのか、東洋医学的な考え方の問題なのか悩ましいところ。

 

ビタミンCも多いというほど際立って多いものではありませんし(同グラムで比較した場合、柿はライチの約2倍のビタミンC含有量がある)、栄養補給というよりは“嗜好品”と割り切ったほうが良い存在じゃないかなと個人的には思っています^^;

 

| 2017年11月04日 | 体温アップ食材 | trackbacks(0) |

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