身体を温める食材ニンジン、その成分や如何に?

おそらく日本人ならほぼ全員が、ニンジンと聞くと円錐形の形をした野菜を想像できるのではないでしょうか。年代によるかもしれませんが『いっぽんでもニンジン〜』って歌があったり、『いちじくにんじん』の数え歌だったりと、食材としての好き嫌いはさておき馴染みがある食べ物であることは間違いないかなと思います。

そんな身近なニンジン、冷えとり食材の重鎮的な存在でもあったりして。

 

ニンジン紹介(雑学)

ニンジンは植物としてはセリ科(ニンジン属)に分類されています。別属なのでものすごい近いというわけではないですが、パセリ・セロリなどに近いのだそう。普通の野菜というよりは香味野菜・ハーブが多い印象がある、セリ科。食べたことがないので恐縮ですが、ニンジンの葉はTheセリって感じ・香味野菜っぽいのだそう。と言っても子供時代からセリを平然と食べていた、青臭さ(?)とか分からない女なので平然と食べられる気がする(笑)

 

ニンジンは16世紀頃から日本にあったと言われていますが、現在全国的に一年中流通しているオレンジ色・太めの円錐型のニンジンが日本で食べられるようになったのは江戸時代末期〜明治頃なのだそう。現在私達が食べているニンジンは「西洋系品種」と言われるもので、17世紀〜江戸時代終わりまで食べられていたのは金時人参や長人参など細長い系の「東洋系品種」です。

 

余談ですが西洋系ニンジンはオレンジっぽい色をしていますが、東洋系ニンジンは非常にカラフル。金時人参は赤っぽいく強い色彩、沖縄の島にんじんなどは綺麗な黄色ですよね。そのほか日本ではありませんが、アフガニスタンには原種に近いとされる“黒人参”があり、ポリフェノールが豊富な健康食品として注目されているそうです。日本にも入ってこないわけではないそうですが…私はお目にかかったことがありません。

黒とまでは言えなくとも紫色のニンジンもあり、我が地元北海道産らしいのですが、これもやっぱり見かけた覚えがない。カラーニンジンサラダとか、七色人参とかやってみたいですよね(笑)ともあれ、オレンジ色のニンジンもちゃんと栄養はありますし馴染んでいるから無難ではあるのかも。

☆高麗人参(朝鮮人参)は仲間?

人参+冷え性で検索するとよく出てくるのが、野菜のニンジンではなく高麗人参もしくは朝鮮人参と呼ばれるモノ。わりと細長めでヒゲ(細かい根)がたくさん生えている形状の、高級食材というか高級生薬というか…な植物ですね。こちらは中国の皇帝が愛用していたとも伝えられていますし、万能っぽい売り言葉でサプリメントなどにもよく配合されています。特に中高年の方向けの、ちょっとお高めの健康食品に“高麗人参配合”って書いてあることが多いような印象があります。

 

この高麗人参は正式和名を「オタネニンジン(御種人蔘)」と言うそう。どの呼び名でも“人参”が付きますが、植物分類上はセリ科ではなくウコギ科に分類されています。名前は似ていますし、形状も見方によっては似ていますが、近縁種とかではなく別の植物なんですね。近縁種としてはハーブ類なんかで見かけるシベリアジンセン(エゾウコギ)や田七人参(サンシチニンジン)があります。

ちなみに日本で古く「人蔘(にんじん)」という言葉は、キャロットの方ではなく高麗人参を指すものだったそう。現在野菜として親しみのあるニンジンは伝来当初セリニンジンと呼ばれていたと言われています。

 

高麗人参も冷え性改善に良いと言われています(というかほぼ何にでも良いと言われている気がします)が、これはジンセノサイドと呼ばれるサポニン群に健康効果があると考えられているためです。高麗人参は多くの植物の中でもサポニンが豊富な部類に属すそうですし、6年物が良いと言われているのも年数が増えることでサポニンが増えていくためなのだそうです。野菜のニンジンとは成分なども全く異なりますからいろいろな意味で“別物”と言えるでしょう。

 

ニンジンは冷え性軽減に良いかを考えてみる

朝鮮人参とか高麗人参とか言われる高級生薬(?)とは全く関係がないものの、野菜のニンジンも冷え性の人に良いと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。私もそこまで深く信じてはいないですが、身体を温める食べ物・冷やす食べ物の一覧表でよく目にしています。

 

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【東洋医学的分類について】

ざっくり冬採れるもの・根菜類が良いと言われているものの、大根カブゴボウなどは身体を温める説と冷やす説の両方が混在しているよう…というのは以前何回か触れさせていただいていたかと思います。が、ニンジンは手持ちの本とネットでざっと調べた限り“身体を温める食材”一択のようです。

 

プロじゃないので定かではありませんが、身体を温める・冷やすを決める際に関係していそうなこととして

  1. 冬野菜か夏野菜か
  2. 食用部が地上か地下か
  3. 黒もしくは暖色か、寒色か
  4. 柔らかいか硬いか

あたりが取り上げられているのではないでしょうか?

 

この四項目で言うとニンジンは

  1. 秋〜冬が旬
  2. 根菜
  3. 暖色
  4. 硬い

と言えると思います。

この辺が意見が割れないのポイントなのではないかと。

そのほかに原産地というものもあり“暖かい地方のものは体を冷やす傾向にある”とも言われています。ニンジンはアフガニスタン原産だから割りと暖かいのではないかと思いますが…りんごにんじんジュースの健康法記事が多いせいか、その辺にはあまり触れられていなかったりする><; 西洋種や金時人参などの品種になっているから良いのだろうか…。

 

【冷え緩和に役立ちそうな栄養成分】

人参に含まれている栄養成分で代表的なものとしては「β-カロテン」が挙げられます。ニンジンが食材の中で最もβ-カロテンが多いという訳ではないのですが、何を隠そうβ-カロテンはニンジンから発見された栄養素なのだとか。このβ-カロテンを含む橙色系の色素成分の総称カロテノイド(carotenoid)やカロテン(Carotene)という呼び名もニンジン(carrot)にちなんで命名されたのだそうです。

 

ニンジン(皮むき)のβ-カロテン含有量は100gあたり6700μg。また、あまり触れられることはありませんがα-カロテンも3200μg含まれており、β-カロテン当量としては100gあたり8300μgと記載されています。モロヘイヤなどこの含有量を上回る食材もあるにはありますが、通年手に入って気軽に使えるという食材の中ではニンジンがトップであるとも言われています。

そして冷え性の方に話を戻しますと、β-カロテンそのものに直接体を温める働きはありません。ただし抗酸化物質であることから、血液・血管を綺麗に保つことでスムーズな血液循環をサポートする・内蔵や筋肉の酸化による機能低下を予防して代謝の低下を防ぐなどの働きが期待されています。俗に言うドロドロ血液で血行不良が起こらないようにする、ってやつですね。

 

同じく間接的な働きになりますが、β-カロテンは体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAというと皮膚粘膜の保持に関わる栄養素と言われていますが、そのほかにビタミンAが不足しているとビタミンB群やビタミンEなどが十分に働けないという説もあります。このためプロビタミンA(ビタミンA前駆体)であるβ-カロテンを摂取することで、代謝向上・抗酸化・末梢血管拡張などの働きを促す=体を温める・冷えないようにするためのベース作りが期待できると考えられます。

 

β-カロテン以外で冷え改善に関わる成分としては、ポリフェノールの一種で香り成分のクマリンがあります。クマリンは抗血液凝固作用=血液を固まりにくくする働きがあります。このため血液循環を良くする・血栓ができるのを防ぐなどの働きが期待されていますし、血行不良によって起こる“むくみ”の軽減にも役立つと考えられています。ダイエット系サプリで話題になったメリロートも、クマリンの働きによるところが大きいのだとか。

ニンジンにはナトリウムとバランスを取り合うことで体内の水分量を調節してくれるカリウムも100gあたり270mgと、多過ぎもしない程々の量が含まれています。クマリンの働きと合わせて血行不良から来るむくみ、むくみから悪化している冷え性、両方の改善サポートにも期待できるかも♪

 

※貧血に良いという説もあるようですが、ニンジン100gあたりの鉄分含有量は0.2mg。野菜類の中でもかなり鉄分量は少ない部類です。毎日でも食べられる食材ですから取り入れることで予防につながるというのは間違いではありませんが、鉄分不足が気になっていて意識的に何かを取り入れたいという場合は別の食材をオススメします。

 

そのほか期待できる働き

【風邪予防・目の疲れ緩和に】

β-カロテンというかβ-カロテンから体内で合成されるビタミンAは皮膚粘膜を保持・修復する働きを持っています。冷え性の項目では関係なかったのでサラリとスルーしてしまいましたが、この働きは体を守るためにはとても大切なもの。身近な話では鼻や喉などの呼吸器粘膜を補強することで雑菌やウィスルの侵入を防いで、風邪やインフルエンザなどの予防に繋がると言われています。

 

またビタミンAは網膜にあるロドプシンの原料でもあります。ブルーベリーとかアントシアニンを含むものを食べると良いと言われている、あのロドプシンです。ロドプシンは光を受けて分解されることで脳に情報を伝え、その後再合成されて再び光を受けて…という分解と再合成を繰り返している物質。この“再合成”にも原料となるビタミンAは使われているそうです。このため目が疲れている・暗いところでものが見えにくいという場合はアントシアニンだけではなくビタミンA(β-カロテン)も摂取すると効果的なのだとか。

 

ニンジンにはβ-カロテンのほか、同じくカロテノイド類に分類される「ルテイン」も含まれています。アイケア系のサプリメントなどでよく見かける成分ですね。ルテインは紫外線・ブルーライト(パソコンやスマホなどの画面から発せられる青色光)から目をガードしてくれると考えられている成分ですから、画面を見ている時間が長い方のサポートとしても効果が期待できそうです。眼病予防用として推奨される量には及びませんが、普通に食べる野菜としてはニンジンとほうれん草が補給しやすいと言われています。

 

【老化(酸化)・肌荒れ予防に】

ニンジンにたくさん含まれているβ-カロテン、同じくカロテノイドのルテインは抗酸化物質でもあります。加えて血液循環を良くする働きが期待できるクマリンもポリフェノールの一種ですし、多くはないもののビタミンCやビタミンEも含まれています。このためニンジンは活性酸素による酸化(老化)を防ぐ働きがありますし、クマリンなどの働きで血流が良くなることから動脈硬化予防にも役立つと考えられています。

 

健康維持に役立つと言うだけではなく、お肌のアンチエイジングという点でも役立ってくれそう。夏場は見るからに日差しが強いので紫外線対策バッチリですが、冬〜春くらいはうっかり忘れたりすることも多いので…内側からの紫外線ケアとしても役立ってくれたらニンジン様様と言いたい。またβ-カロテンは必要に応じてビタミンAに変換もされますから、肌荒れや乾燥の予防にも効果が期待できそうです。

 

参照:【人参】にんじんの栄養・効果

 

 

ニンジンはジュースにしても体を冷やさない、と書いてるサイトさんもありますが、冷蔵庫でガッツリ冷やしちゃさすがに駄目よね…。常温の野菜ジュース系は飲みにくくてちょっと苦手な私です。にんじんしりしりが好物なので休みの日に大量仕込みをしようかなと思っていますが、実行に移さない無精者です。でもなぜか指先の末端冷え性は改善してるっていう(ポカポカじゃないけど、多分握手しても引かれないレベルw)

| 2017年05月27日 | 体温アップ食材 | trackbacks(0) |

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